炭酸水が歯を溶かす?炭酸飲料が歯に悪いと言われる理由
こんにちは。
小倉南区の「かなまる歯科クリニック」です。
以前は少し飲みにくいイメージのあった炭酸水ですが、最近、お水の代わりやダイエットのためにを飲む方が増えてきています。
そんな炭酸水が歯に悪いと言われているのをご存知ですか?
なぜ炭酸水が歯に悪いと言われるのか?その理由を今回はお話ししていきます。
【目次】
1.炭酸は歯を溶かすのか?
1-1.なぜ、炭酸水で歯が溶けるのか?
2.注意すべき炭酸飲料とは
2-2.フレバーウォーターに注意
3.歯を溶かさず炭酸水を飲むコツ
4.まとめ
炭酸は歯を溶かすのか?
コーラを飲むと歯が溶ける……という話を耳にしたことはありませんか?
なぜ、このようなことが言われるようになったのでしょうか?本当に、炭酸飲料を飲むと歯が溶けてしまうことがあるのでしょうか?
なぜ、炭酸水で歯が溶けるのか?
酸によって歯の表面のエナメル質は溶けていきます。歯の表面のエナメル質は、人間の体の中で最も硬い組織とされていますが、そんな硬いエナメル質でも溶けてしまうのです。
本来、お口の中は中性で保たれています。しかし、食事をすると食べ物などに含まれている糖質をお口の中の虫歯菌が分解し酸を発生させます。これがエナメル質を溶かす要因となり、やがて虫歯になってしまうのです。
注意すべき炭酸飲料とは
お口の中が酸性の状態が長く続けばそれだけエナメル質を溶かされてしまいます。ですので酸性の強い飲み物を飲むことは歯に悪影響を与えます。
栄養ドリンクやスポーツドリンクも糖質を多く含んでいるので酸性度が高い飲み物とされています。夏に飲みたくなるビールもpHは4〜5(pHは数値が低いほど酸性の性質が強い)と酸性度は高いのでこちらも飲み過ぎには注意が必要です。
そしてコーラのpHは2.2。「コーラは歯を溶かす」と言われてきた所以はこの酸性度の高さにあるのでしょう。
フレバーウォーターに注意
炭酸水にフレーバーが入っているものには、砂糖やクエン酸が含まれていることがあります。オレンジやイチゴ、パイン、レモンなどのフルーツ・柑橘系のものはpH3~4と酸性度が高いため、歯にとっては良い飲み物とは言えません。
炭酸水だけでなく、ミネラルウォーターでもこのような柑橘系のフレーバーの入っているものは同じです。基本的に甘い飲み物は糖分を含み、酸性度が高くなります。
虫歯を防ぐためには糖質を含まない飲み物、水やお茶が理想的です。
歯を溶かさず炭酸水を飲むコツ
でも炭酸の飲み物が好きで美味しくいただきたいという方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、歯へのリスクを減らしつつ炭酸水を美味しくいただくポイントをお伝えしていきます。
- ストローを使う
- 口の中に飲み物を溜めない
- 水代わりに飲まない(頻度に注意する)
- 寝る直前に飲まない
できるだけ、炭酸の飲み物が歯に直接触れることを避けて飲むために、ストローを使うことがおすすめです。
そして、できるだけ口の中に飲み物を留めず、すぐに飲み込むようにし、長時間炭酸水が歯に触れることを防ぐことで、酸から歯を守るようにしましょう。
適度に飲むことにはまったく問題はありませんが、常にお水がわりに飲むようなことは避けるようにしましょう。お口の中がずっと酸性の状態が続いてしまいます。
寝る直前に飲むことも当然よく有りません。寝る直前に飲むものはお水にしましょう。
食事を取った後はお口の中が酸性になりますが、1時間ほどで唾液によってお口の中が中和されて中性に戻っていきます。早く中性に回復させるためには、食事のあとに歯磨きをすることでお口をきれいにできれば理想的ですが、外出先などではできない場合もあります。その際は、水でうがいをするだけでもお口に中をリセットすることができます。
まとめ
「喉ごしがいい」
「ダイエットや美容にいい」
このように魅力的な炭酸飲料ですが、上述した通り歯にとっては良くないという側面があります。
しかし、飲み方を工夫したり、その後のケアをしっかり行えばこれまで通り楽しんで飲むことも十分可能なのです。